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登記用語

あ行か行さ行た行な行は行ま行や行ら行わ行
第三者の許可書等
登記原因につき、第三者の許可、同意、承諾書が必要な場合に添付されないと、登記の申請は受理されません。(不登法第43条)。
具体的には、農地の売買の場合、農地法の許可書(農地法第3条など)、未成年者が不動産を売買する場合は、法定代理人の同意書(民法第4条)、根抵当権の極度額の増額における後順位抵当権者などの利害関係人の承諾書(民法第398条の5)、確定前の根抵当権の全部譲渡などの設定者の承諾書(民法第398条の12、第398条の13)、株式会社の代表取締役が自己の債務の担保に会社所有の不動産に抵当権を設定する場合の取締役会議事録などがあります。
代理権限証書
代理人の権限を証明する書面です。代理人とは任意代理人、法定代理人、法人の代表者のことです。
司法書士が登記を申請するときは、任意代理人として委任状が必要です。株式会社の代表取締役から委任を受けたときは、さらに会社の代表者であることを証明するものとして、登記所発行の登記簿謄本、役員欄の登記簿抄本など代表者の資格を証明する書面が必要です。これらの書面は資格証明書ともいいます。
未成年者の法定代理人から委任を受けたときは市区町村長発行の戸籍謄本、戸籍抄本が同様に必要になります。つまり、代理権限証書は委任状だけではありません。遺言執行者の場合は、遺言者選任の遺言執行者では遺言書、家庭裁判所の選任による場合ではその選任審判書も代理権限証書の一部になります。
建物の区分所有
一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立(仕切壁、床、天井などによって他の部分から構造上明確に区分されていること)して住居、店舗、事務所または倉庫その他建物の用途に利用することができるものは、その各部分を所有権の目的とすることができます。(建物の区分所有等に関するする法律第1条、以下区分所有法といいます)。この区分所有となる各部分のことを、専有部分といいます。

ただし、集会室や管理人事務室、地階車庫などについては区分所有者の規約設定により共用部分とすることができます。この場合は、第三者に対抗するため規約共用部分である旨の登記を表題部にします。(区分所有法第4条)。

専有部分はそれぞれ独立した建物として、区分所有権として建物の所有権保存や所有権移転ができ、当然抵当権や、賃借権を設定することができます。そして、専有部分を有するすべての区分所有者は、専有部分を所有するための建物の敷地全体に所有権、地上権、賃借権、使用貸借権といった敷地利用権を有するとされます。(同第2条第6項)。

原則として、専有部分と敷地利用権は分離処分を禁止しています。規約で、別の定め(分離処分可能規約)をすることはできます。(同第22条)。 分離処分が禁止されている場合で、敷地利用権が登記された所有権、地上権、賃借権である場合、特に敷地権と呼びます。敷地権が生じたときは、敷地権の表示登記をします。(不登法第91条第2項第4号)。これ以降は、原則として、専有部分と敷地権とは不可分一体のものとなり、敷地権の記載された土地については登記ができないこととされます。

敷地権と一体化した専有部分に、所有権移転登記や、抵当権設定登記をすると敷地権の土地についても同一の登記がなされたのと同じ効力があります。そこで登記の申請書には敷地権の表示も記載します。(不登法第110条の13、第110条の14、第110条の15、第140条の2、第140条の2)。

敷地権付きの区分建物に抵当権設定の登記をするとき、注意することは敷地権が賃借権の場合は、普通の土地、建物の賃借権と同様に抵当権を設定できませんので、一棟の建物の表示、専有部分の建物の表示のみを記載し、賃借権である敷地権の表示は記載してはいけません。抵当権を設定できるのは、不動産、地上権、永小作権です。(民法第369条)。ただし、抵当権の効力は敷地権である賃借権にも及ぶとされます。(民法第370条)。

地上権と賃借権
建物の所有を同じく目的とする地上権と賃借権は借地権と一般にいわれていますが、内容的にはかなり相違します。
地上権は物権であり、他人の土地を直接排他的に利用できる権利であり、土地の所有者は第三者対抗要件である登記に応じる義務がありますが、賃借権は債権であり、原則として排他的な権利ではないので第三者対抗要件である登記に応じる義務はありません。また地上権は譲渡、転貸が自由なのに対し、賃借権は原則として譲渡、転貸に地主の承諾が必要になります。すなわち、地上権が法律的に強い権利であるために、地主は地上権よりも賃借権の方を一般的に選択するようです。もちろん、賃借権でも地主が契約により応じてくれれば登記をすることも可能であり、譲渡、転貸ができる旨の特約の登記もできます。ただし、この場合でも、地上権とは違って賃借権に抵当権が設定できるわけではありません。登記されても債権は債権であるということです。建物の所有を目的とする賃借権は、その登記がなくても、その上の建物を登記することで、賃借権を対抗できます。(借地借家法第10条)。
抵当権
抵当権は、債務者や物上保証人に占有させたまま(使用させたまま)、不動産を特定債権の担保に取り、債務の返済がないときは債権者がこれを換価処分してその代金から他の債権者より優先して弁済を受けることのできる約定担保物権です。(民法第360条など)。具体的には、一般の方が借りる住宅ローンの借入れによる金銭消費貸借債権、保証委託契約による求償債権などです。抵当権は元本と2年分利息、損#C8C8D2害金を担保します。抵当権の特徴としては弁済により抵当権が消滅しますから、新たに借りるたびにその都度新たな抵当権を設定する必要があることです。
登記
物権の設定や移転は、当事者の意思表示により効力(民法第176条)が生じますが、登記は、不動産についての権利変動を第三者に対抗するための要件です。(民法第177条)。
つまり、売主AからBが不動産を買っても、その登記をしないうちに第三者であるCが所有権を取得して登記をした場合、Cは自分が所有者であると主張ができますが、Bは主張できません。
所有権などの物権は通常の債権とは違い、排他的な権利なので、取引の相手方などに不足の損害を与えないため登記により公示する制度を設けて外部の人間が容易に登記簿などで権利関係を確認できるようにしています。
登記の公示力
登記がなければ、取引の相手方や第三者は、物権変動はないと信頼するので、その信頼を消極的に保護することになります。
登記の公信力
登記があれば、そのとおりの物権変動があると信頼した取引の相手や第三者の信頼を積極的に保護することになるということになると、登記に公信力があることになりますが、民法では、不動産については、認めていません。
すなわち、登記に公信力がないわけです。登記簿の記載を信用して買っても、以前の所有権移転登記が不正に行われたものの場合には、買主が所有権を取得できないケースがあります。
ただし、虚偽表示に対する善意の第三者の保護規定(虚偽表示につき民法第94条第2項、錯誤につき第95条但書)により、実際にはある程度まで、公信力があるのと同様の効果はあるといえます。
登記簿
不動産の登記を取り扱うのは不動産管轄の登記所(法務局)ですが、バインダー式の登記簿を備えた登記所と、電子情報処理組織により登記簿ををもって調製されるコンピュータ・システムによる磁気ディスク登記簿を備えた登記所とがあります。

ここでは、バインダー式の登記簿について、とりあえず説明します。
登記簿は1筆(1区画)の土地,1個の建物ごとに登記用紙があり、「表題部」「甲区」「乙区」という3つの部分でできています。表示のみの段階でとどまっている場合は、甲区欄、抵当権などがない場合は、乙区欄がそれぞれないこともあります。マンションなどの区分建物については,一棟の建物の表示の他、専有部分の建物ごとに登記用紙ができますので、一棟の建物の登記簿謄本は、専有部分の建物が多い場合は、膨大な枚数となるためにめったに請求することはありません。個別の専有部分の建物については、登記簿抄本となります。マンションの一室を購入した場合には、こちらになります。
1.土地登記簿の記載事項
表題部(土地の表示)
所在
地番
地目
地積
原因及びその日付
登記の日付
2.建物登記簿の記載事項
表題部(主たる建物の表示)
所在
家屋番号
種類
構造
床面積
原因及びその日付
登記の日付
表題部(附属建物の表示)

登記簿の閲覧、謄抄本
誰でも手数料を納付すればバインダー式の登記簿の閲覧やコンピュータ・システムによる磁気ディスク登記簿の場合は閲覧に代わる登記事項要約書の交付が受けられます。
そして、バインダー式の登記簿の場合はその謄抄本、磁気ディスク登記簿の場合はその登記事項証明書の交付を受けられます。手数料の他、郵送料を貼った返信用封筒を同封して郵送で請求することもできます。(不登法第21条)こちらの手数料は間違えずに登記印紙で納付します。(登記の申請の登録免許税は必ず収入印紙で納付します。)登記印紙は、登記所のなかか、近くの印紙売場で購入します。どこで買えるのか分からない場合は、登記所に聞けば教えてもらえます。

○閲覧(1物件) 500円
○登記事項要約書(1通) 500円(1通。5枚まで100円加算)、
○登記簿謄本、登記事項証明書(1通) 1000円(1通。10枚まで、超過枚数5枚ごとに200円加算)(登記手数料令第2条、3条)

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